看護師国家試験に落ちた人の特徴から学ぶ|失敗パターン5つと対策法

看護師国家試験に落ちた人の特徴から学ぶ|失敗パターン5つと対策法

看護師国家試験に落ちた人の多くは、「能力不足」そのものより、勉強の進め方や直前期の過ごし方に共通するパターンを抱えています。ここでは、その失敗パターンを5つに整理し、同じ轍を踏まないための具体的な対策をまとめます。

なぜ毎年「一定数」落ちてしまうのか

看護師国家試験は合格率の高い試験ですが、それでも毎年、不合格者は必ず出ています。不合格者の体験談を見ていくと、次のような構図が浮かび上がります。

  • 勉強時間は十分でも、出題基準や過去問に沿っていなかった。
  • 「量」はこなしたが、「復習の質」と「優先順位」が弱かった。
  • 直前期に不安から勉強法や教材を変え、仕上がりが中途半端になった。

つまり、「やっていない」のではなく、「やり方を間違えた」というケースが多いのです。ここから、「落ちた人の失敗パターン5つ」と、その逆を行くための対策を整理していきます。

落ちた人に共通する失敗パターン5つ

パターン1:出題基準を読まず「教科書まる暗記」に走る

不合格者に非常に多いのが、「国試で何が問われるかを示した出題基準をほとんど見ていない」というパターンです。勉強のスタート地点が「出題基準」ではなく「教科書の1ページ目」になってしまっています。

ありがちな状態は次の通りです。

  • 教科書やプリントを、重要度に関係なく最初から順番に読んでいる。
  • 細かな知識にも同じだけ時間をかけてしまい、優先順位がついていない。
  • 「この章は覚えた」という感覚はあるが、国試の問題としてどう問われるかが分からない。

対策:出題基準を“勉強の目次”に切り替える。具体的には、出題基準を印刷してチェックリスト化し、各小項目ごとに「どのテキスト・どの問題集でカバーしているか」を書き込みます。勉強の順番も「教科書の章順」ではなく、「出題基準の小項目順」に並べ直すことで、国試に直結する範囲から効率的に抑えられるようになります。

パターン2:過去問を「回した回数」だけを追い、復習が浅い

「過去問は3周しました」と言いながら落ちてしまうケースもあります。この場合、多くは「過去問を解くこと」自体が目的化し、復習の質が伴っていません。

ありがちな状態は次の通りです。

  • 回を重ねるごとに、問題文を見るだけで答えを思い出してしまい、「中身の理解」が置き去りになる。
  • 解説を読むだけで、「なぜ間違えたか」「次にどう考えるか」を言語化していない。
  • 間違えた問題の記録を残しておらず、「同じタイプのミス」を何度も繰り返す。

対策:過去問は「×になった問題だけ」を資産化する。解いた後は、誤答・自信のなかった問題だけをノートやアプリに集約し、「不足していた知識」「読み間違えのポイント」「次に似た問題が出たらどう考えるか」を1〜2行でメモします。関連疾患・検査値・看護のポイントを1つ追加しておくと、「一問多得」の状態になり、本番の改題・新傾向にも対応しやすくなります。

パターン3:必修を「簡単だから大丈夫」と甘く見てしまう

不合格者の中には、「一般・状況の総合点は足りているのに、必修が40点未満で落ちた」というパターンも少なくありません。必修を「基礎だからなんとかなる」と軽視してしまうことが原因になりがちです。

ありがちな状態は次の通りです。

  • 必修専用の勉強時間やノートを用意せず、一般・状況のついでにやっている。
  • 本番形式で必修50問を時間を測って解いたことがほとんどない。
  • 必修出題基準のキーワードを一覧で把握しておらず、「なんとなく」で対策している。

対策:必修は「別科目」として扱う。必修専用の小さなノートを作り、感染対策・社会保障・統計・倫理・基礎看護・安全のキーワードだけをまとめます。毎日10〜15分、「必修ノートだけ」を見る時間を確保し、月に数回は必修50問を本番時間で解き、40点ラインを意識して自己採点します。「必修で確実に40点以上」は戦略的に作るべきラインです。

パターン4:不安から勉強法・教材をコロコロ変えてしまう

不安が強い受験生ほど、直前期に新しい参考書や講座に手を出しがちです。その結果、「どの教材も中途半端に終わる」という状態に陥りやすくなります。

ありがちな状態は次の通りです。

  • SNSや口コミで「この問題集がいい」と聞くたびに買い足してしまう。
  • どの本も最後までやり切れておらず、「信頼できる1冊」がない。
  • 問題を解くときの読み方・考え方の「型」が決まっておらず、毎回バラバラに解いている。

対策:メイン教材を2〜3種類に絞り、“解き方の型”を固定する。基礎テキスト1つ、過去問集1〜2冊、必修対策本1冊を「主力」と決め、それ以外は補助に留めます。問題を解くときは、「①先に設問を見る→②本文に戻って必要な情報にマーク→③選択肢を『明らかに違うもの』から消していく」という自分ルールを決め、全問題で同じ型を使うことで、安定した得点力につながります。

パターン5:生活リズムとメンタルケアを軽視し、当日に崩れる

実力的には合格ラインに達していながら、当日の体調不良やメンタル不調で本来の力を出せず、不合格になるケースもあります。国試は知識だけでなく、「当日どれだけコンディションを整えられるか」も含めての勝負です。

ありがちな状態は次の通りです。

  • 直前期に睡眠時間を削って詰め込み、本番で頭がぼんやりしてしまう。
  • 不安からスマホやSNSをつい見てしまい、勉強できなかった自分を責めるループに入る。
  • 「休んだら負け」と感じてしまい、結果として集中力の低い長時間勉強になっている。

対策:試験1か月前から「本番仕様の生活リズム」に切り替える。起床・就寝・食事・勉強開始時間を本番日に合わせて固定し、1か月前から崩さないようにします。1日のスケジュールに最初から「休憩」と「軽い運動」を組み込んでおくことで、休むことへの罪悪感を減らせます。また、不安が強い日は「今日できたことを3つ書く」習慣をつけ、できていない部分ではなく積み上がった部分を見るよう意識します。

失敗パターンを踏まえた1か月の“やり直しプラン”

ここまでの失敗パターンを避けるために、「もし国試1か月前からやり直せるなら」という前提で、ざっくりとした対策プランを組んでみます。今からでも、考え方は十分応用できます。

第1週:出題基準と過去問で「現在地」を見える化

  • 出題基準を印刷し、小項目ごとに「対応するテキスト・問題集のページ」を書き込む。
  • 各科目から代表的な過去問をピックアップし、「できる/怪しい/全然わからない」に色分けする。
  • 間違えた問題だけをノートやアプリに集約し、「弱点テーマリスト」を作る。

ねらい:感覚ではなく、根拠を持って「どこに時間をかけるべきか」を決める。これにより、闇雲な勉強から脱却できます。

第2週:落ちやすい4領域を集中的に潰す

不合格者の弱点になりやすい、感染症・在宅&地域・老年看護・必修キーワード(倫理・統計・社会保障・安全)の4つに絞って集中的に補強します。

  • 各テーマごとに、A4一枚の「まとめシート」を作成する。
  • 過去問はテーマ別に束ねて解き、「同じテーマの問題を続けて解く」横断トレーニングを行う。
  • まとめシートと間違いノートだけで、そのテーマを復習できる状態を目指す。

ねらい:「感染・在宅・老年・必修が弱かった」という典型的な失敗パターンを、2週目のうちに先回りして潰しておくことです。

第3週:本番形式で「型」と「時間感覚」を固める

  • 2〜3日に1回、一般+状況問題を通しで解く日を作り、別日に必修50問を本番時間で解く。
  • 各演習ごとに、「領域別得点」「ケアレスミスの数」「時間配分の感覚」を記録する。
  • 間違えた問題は、必ず間違いノートに追記していく。

ねらい:知識を「試験で使える形」に変え、自分なりの解き方の型と時間感覚を身体に覚えさせることです。

第4週:新しいことは増やさず、「確認」と「整えること」に集中

  • 出題基準チェックリスト、まとめシート、間違いノートだけを繰り返し回す。
  • 新しいテキストや講座には手を出さず、「今までやってきたものを信じる」期間にする。
  • 睡眠・食事・軽い運動を意識して、当日にベストコンディションで臨めるよう整える。

ねらい:「ここまでやったなら大丈夫」と自分で言える状態を作り、不安を必要以上に膨らませないことです。

「落ちた人のストーリー」を自分の未来にしないために

看護師国家試験に落ちた人の特徴は、次の5つに集約できます。

  • 出題基準を活用せず、勉強の優先順位を誤った。
  • 過去問を「回数」でこなすだけで、復習の質が低かった。
  • 必修を軽視し、40点ラインを戦略的に取りに行かなかった。
  • 勉強法や教材をコロコロ変え、「解き方の型」が固まらなかった。
  • 生活リズムとメンタルケアを後回しにし、当日のコンディションを崩した。

これらをすべて逆にすれば、それだけで合格にかなり近づきます。出題基準を軸に、過去問を深く復習し、必修を別枠で積み上げ、決めた教材と解き方をやり切り、生活リズムとメンタルを整えること。今の自分の勉強スタイルを一度俯瞰し、「この5つのどこかに当てはまっていないか」をチェックして、今日から1つずつ修正していくことが、合格への一番確実な近道になります。

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