【2026年最新】第115回看護師国試 出題基準の変更点 5つ|今年の傾向まとめ

【2026年最新】第115回看護師国試 出題基準の変更点 5つ|今年の傾向まとめ

第115回看護師国家試験(2026年実施)は、「令和5年版 出題基準」が定着してきた4年目の試験であり、大枠の基準は変わっていませんが、感染症・在宅・統合的思考など新基準の色がさらに濃く反映される年です。ここでは、厚生労働省の改定概要と大手対策サイトの分析をもとに、「出題基準の変更点 5つ」と「今年の傾向」を整理します。

起:第115回は「令和5年版出題基準」本格定着の年

1. 第115回と出題基準の関係

厚生労働省は2023年(令和5年)に「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」を公表し、第112回(2023年)からこの新基準に沿って出題が行われています。出題基準の改定は通常4~5年サイクルで行われるため、第115回(2026年)は「新基準の3〜4年目」にあたり、大きく枠組みは変えずに運用が洗練される段階に入っていると考えられます。

令和5年版出題基準の改定目的として、厚労省は以下を掲げています。

  • 保健医療を取り巻く社会状況の変化(感染症・高齢化・在宅医療など)を反映すること
  • 看護基礎教育カリキュラムの改正内容と整合させること
  • 出題範囲の重複・過不足を整理し、「何を学ぶべきか」を明確にすること

通信講座や予備校サイトでも、「第115回までは令和5年版出題基準に基づいて出題される」と説明されており、2026年時点で新たな全面改定が入る見込みは小さいとされています。

2. 今年の受験生が知っておくべき前提

  • 2026年用に出題基準がさらに改定されたわけではなく、「令和5年版」がそのまま適用される。
  • ただし、第112〜114回で新基準を試験に反映した結果、「どの分野が出やすいか・どう問うか」という出題側の傾向が見えてきており、第115回はその延長線上にある。
  • 「文章上どこが変わったか」だけでなく、「新基準が実際の問題としてどう出ているか」を押さえることが、今年の対策には不可欠である。

承:令和5年版 出題基準の変更点 5つ

ここからは、厚労省の改定概要と予備校・専門サイトの解説をもとに、令和5年版出題基準の主な変更点を5つに整理していきます。

変更点1:感染症・全身感染・皮膚機能の明確な強化

改定概要では、「感染症の項目を充実させ、全身感染や皮膚機能に関する内容を新たに整理した」と明記されています。これは、COVID-19を含む感染症対策の重要性が高まったことや、医療関連感染・褥瘡など皮膚トラブルへの対応が臨床で重視されていることを反映したものです。

  • 「疾病の成り立ちと回復の促進」において、敗血症などの全身感染を含む感染症の項目が追加・強化された。
  • 皮膚に関して、感染性皮膚疾患やスキンケアを含めた「皮膚機能」の項目が整理され、褥瘡・スキンテア・湿疹などの病態と看護が明示された。
  • 感染防止対策の項目では、標準予防策と経路別予防策(接触・飛沫・空気)が構造的に整理され、医療安全の重要テーマとして位置づけられた。

ポイント:第112~114回では、COVID-19を含む呼吸器感染症、敗血症、皮膚感染症などの問題が増えており、「感染+全身状態+安全対策」を組み合わせた出題が目立ちました。第115回でも、感染症は「病態+検査+感染防止+看護」をセットで押さえる必要があります。

変更点2:「看護の統合と実践」で状況設定問題の位置づけが明確に

令和5年版出題基準では、「看護の統合と実践」の項目が大きく整理され、状況設定問題(長文事例)を通して問うべき内容が明確に位置づけられました。

  • 「看護の統合と実践」は、各領域(成人・老年・小児・母性・精神・在宅など)で学んだ知識・技術を統合し、臨床場面で総合的に判断する能力を問う領域として定義された。
  • 状況設定問題はこの領域を中心に出題され、安全管理・危険回避・急変対応などを軸に構成されることが想定されている。
  • 具体的には、患者の生活背景・家族・検査データ・治療計画など複数の情報を読み、その時点で最も優先すべき看護を選択する形式が推奨されている。

ポイント:第112〜114回の状況設定問題は文章量・情報量が増え、「安全を最優先に何をするか」「急変リスクを踏まえてどの対応を選ぶか」といった“優先順位問題”が増えています。第115回も、「単科の知識」ではなく「統合的な判断力」が試されると考えておきましょう。

変更点3:科目間の重複整理と体系化(統計・社会保障・基礎医学など)

改定概要では、「各領域における出題範囲が明確となるよう、中項目・小項目の体系整理や表現の見直しを行った」とされています。これは、統計や社会保障などが複数の科目にまたがっていた従来の問題点を解消するためのものです。

  • 統計・人口・社会保障に関する内容は「健康支援と社会保障制度」の中に集約され、「人体」「老年」「在宅」などとの重複が整理された。
  • 「人体の構造と機能」では、疾患を理解するために必要な解剖生理を中心に構成し、細かすぎる暗記項目を削減する方向性が示された。
  • 「母性看護学」「小児看護学」では、対象の発達段階や家族支援を基盤とした構成に整理され、妊娠・分娩・産褥・新生児、乳幼児・学童・思春期など、時期ごとの特徴が明確になった。
  • 精神・老年領域では、認知症・うつ病・せん妄・フレイル・サルコペニア・リロケーションなど、現代的なテーマが明示的に項目として記載されている。

ポイント:出題基準の項目をそのまま「チェックリスト」として使い、各項目に対応する教科書ページや過去問番号を書き込んでいく勉強法が、旧基準時代よりも有効になっています。「出題基準を制した者が、国試を制する」と言っても過言ではありません。

変更点4:地域・在宅・多職種連携の拡充

看護基礎教育カリキュラムの改正に合わせ、「地域・在宅看護論」「健康支援と社会保障制度」「老年看護学」などで、地域包括ケア・在宅療養・多職種連携の内容が強化されました。

  • 「地域・在宅看護論」では、在宅療養者・家族・介護者を対象とした看護と、訪問看護・訪問介護・通所サービス・ショートステイなどのサービス理解が項目として明記された。
  • 「健康支援と社会保障制度」では、介護保険・障害福祉・高齢者保健福祉制度・地域包括支援センターなどが整理され、地域包括ケアシステムの理解が求められる構成になった。
  • 「老年看護学」では、在宅や施設で生活する高齢者のQOLや、認知症・フレイル・サルコペニア・転倒・虐待などが、地域生活の文脈の中で位置づけられている。

ポイント:第112〜114回では、「退院支援」「在宅移行」「家族への指導」「地域資源の活用」に関する設問が増加しています。第115回では、「病院の中だけ」の看護ではなく、退院後の生活や地域での支え方を含めた視点で問題を読むことが重要になります。

変更点5:必修問題の出題範囲と役割の再定義

出題基準改定に合わせ、「必修問題出題基準」も整理され、必修が何を問うパートなのかが改めて定義されています。

  • 必修問題は、「看護師として最低限保証されるべき基本的知識・技術・態度」に限定して出題するパートとされている。
  • 出題範囲は、「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」「健康支援と社会保障制度」「基礎看護学」に加え、安全管理・倫理・法規・統計・感染予防などの基礎項目が中心。
  • 第115回でも、必修は50問・40点以上(80%)という形式は維持されるが、内容は令和5年版出題基準に沿ってアップデートされており、古い教科書だけでは抜けが生じる可能性がある。

ポイント:予備校の分析では、第112〜114回の必修は「奇問」「重箱の隅をつつく問題」が減り、出題基準に書かれた基本事項が素直に問われる傾向が強くなっています。裏をかくのではなく、「基準に忠実に勉強した人が有利」な形に寄ってきていると捉えておくと良いでしょう。

転:第112~114回から見える「今年の傾向」の具体像

出題基準そのものは令和5年版のままですが、第112~114回の出題傾向を踏まえると、第115回で意識すべきポイントがかなり具体的に見えてきます。

傾向1:出題基準+過去問の“ハイブリッド出題”

大手講座やナース向けサイトは、「新出題基準になっても、過去問の重要問題は形を変えて繰り返し出ている」と指摘しています。

  • 令和5年版で強調された項目(感染・在宅・老年・統合と実践など)を、過去問ベースの設問に重ねる形で出題している。
  • 完全な新作問題ばかりではなく、「過去問+追加情報」「過去問の改題」といった形式で、難易度や臨床のリアリティを調整している。
  • そのため、「出題基準を読みながら過去問を解く」学習が非常に有効であり、旧基準時代よりも意味を持つようになっている。

対策のコツ:出題基準の各項目に対して、「対応する過去問がどれか」を書き込んでいくと、自分の学習がどこまで基準をカバーできているかが一目で分かります。空欄が多い項目ほど「狙われる余地がある」と考え、重点的に補強しましょう。

傾向2:状況設定問題は「長文+複数テーマ」の複合問題が主流

新基準で「看護の統合と実践」が重視された影響で、第112~114回の状況設定問題は、長文かつ複数テーマを含む複合問題が中心になっています。

  • 1つの事例に、病名・検査値・治療方針に加え、生活背景・家族関係・社会資源などが一括して提示される。
  • 選択肢は「どれも一見正しそう」だが、その場面で最も優先度が高い看護を選ばせる形式が多い。
  • 感染症+老年+在宅+安全管理など、複数領域にまたがるテーマが1問に集約されている。

対策のコツ:状況設定問題は、「まず情報を整理する→次に危険度の高い情報に印をつける→最後に優先度で選択肢を比較する」という読み方の“型”を練習することが重要です。単に問題数をこなすだけでなく、「どの情報を拾うべきか」を意識してトレーニングしましょう。

傾向3:感染・在宅・高齢者テーマの“横断化”

令和5年版では、感染症・在宅・老年看護の項目がそれぞれ強化されていますが、実際の試験ではこれらが「横断的テーマ」として表現されることが増えています。

  • 高齢者施設や在宅での感染拡大防止(標準予防策と経路別予防策の適用)が、状況設定の重要テーマになっている。
  • 在宅酸素療法・人工呼吸管理・透析など、ハイリスク療法を自宅で行う患者への指導・急変対応が問われる。
  • 認知症やフレイルのある高齢者の転倒・誤薬・徘徊などのリスクと、その予防策を選ばせる設問が増加している。

対策のコツ:感染症、老年看護、在宅看護を別々に勉強するだけでなく、「在宅で生活する高齢者が感染症に罹患したケース」など、複数領域をまたぐ具体的な事例をイメージしながら学ぶと、状況設定問題への対応力が一気に上がります。

結:第115回に向けた「今年の傾向まとめ」と実践的な対策

ここまでの内容を踏まえると、第115回(2026年)の出題基準と今年の傾向に対応するための学習の柱は、次の3つに絞れます。

1. 出題基準PDFを「勉強の土台」にする

まずは、厚労省の「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」のPDFをダウンロードし、自分の教科書や問題集の目次と照らし合わせることが重要です。

  • 出題基準の中項目・小項目をチェックボックス付きの一覧表にする。
  • 各項目に対応する教科書ページや過去問番号をメモしておく。
  • 模試や過去問で間違えた内容は、「どの出題基準項目に対応するか」を必ず紐づける。

ポイント:この作業を通じて、「どの項目をまだカバーできていないか」「どこが自分の弱点か」が視覚的に分かるようになります。闇雲にテキストを周回するより、出題基準に沿った“穴埋め型”の学習が、今年の国試には合っています。

2. 感染・在宅・老年・統合と実践の4テーマを優先強化

令和5年版で特に強化され、第112〜114回でも出題が増えているのは次の4テーマです。

  • 感染症・全身感染・皮膚機能・感染防止対策
  • 地域包括ケア・在宅療養・家族支援・社会資源
  • 老年看護(認知症・フレイル・サルコペニア・転倒・虐待など)
  • 看護の統合と実践(状況設定:急変・リスク管理・優先順位)

ポイント:これらのテーマは、単独の分野としても、状況設定問題の中でも繰り返し登場します。時間が限られている場合は、まずこの4つに的を絞って、「最低限ここだけは落とさない」状態を作ることが、第115回における“戦略的な優先順位”になります。

3. 必修は「出題基準チェック+過去問」で基本キーワードを落とさない

必修対策としては、「令和5年版 必修出題基準にあるキーワードを、過去問で確認しながら埋めていく」方法が最も効率的です。

  • 必修の範囲(倫理・法規・統計・社会保障・感染・安全・基礎看護など)を、出題基準の用語レベルでリスト化する。
  • 過去3〜5年分の必修問題を解き、「どのキーワードから出ているか」を対応付ける。
  • 間違えた問題について、「どのキーワードを知らなかったか」「なぜ迷ったか」をリストに追記する。

ポイント:第112〜114回の分析から、「変にマニアックな知識」よりも「出題基準に書かれた基本キーワード」が重視されている傾向が強く、ここを押さえれば40点以上(80%)は十分狙えるとされています。「出題基準+過去問」で作った自分だけの必修ノートが、直前期の一番の武器になります。

まとめると、第115回看護師国試は「令和5年版出題基準の運用が成熟してきた年」であり、大きなサプライズ問題を恐れるよりも、「感染・在宅・老年・統合と実践」という4つの軸と、出題基準に沿った基本事項を確実に押さえることが何より重要です。出題基準をバイブルとして活用しつつ、過去問をマッピングしながら学ぶことが、2026年の傾向に最もフィットした勉強法といえるでしょう。

\ 最新情報をチェック /