看護師国家試験の合格基準 何点取ればいい?|必修・一般・状況設定別の目安点

まず結論:何点取れば「合格圏内」と言えるのか?

最初に、ざっくりとした結論からお伝えします。細かいルールや背景は、このあと順番に見ていきましょう。

  • 必修問題
    直近の第115回では「50問中40点以上(正答率80%以上)」が合格基準でした。本番のミスも考えると、演習では9割前後を安定して取れるようにしておくと安心です。
  • 一般問題+状況設定問題
    第115回では、一般・状況設定あわせて「166点以上/249点満点」が合格ラインでした。得点率にすると、およそ6割台後半です。
  • 合格率のイメージ
    第115回の全体合格率は88.3%、新卒に限ると94.1%でした。しっかり準備すれば合格しやすい一方で、既卒の合格率は32.3%と厳しく、計画的な対策の重要性が分かります。

つまり、「必修は8割を切ると一気に危険」「一般+状況設定は6割台後半を目指して7割近く取れる状態」が、ひとつの安全ラインの目安になります。

看護師国家試験の合格基準の仕組み

ここからは、「そもそもどういうルールで合否が決まるのか」を整理していきます。数字そのものを暗記するよりも、仕組みを理解しておくことが大切です。

試験の構成と配点

看護師国家試験は、「必修問題」「一般問題」「状況設定問題」の3種類で構成されています。

  • 必修問題:50問、1問1点で50点満点
  • 一般問題:130問、1問1点で130点満点
  • 状況設定問題:60問、1問2点で120点満点

全体では、合計240問・300点満点という構成です。

必修問題の合格ライン(絶対評価)

必修問題は、「看護師として絶対に押さえておいてほしい基本」が問われるパートです。

  • 必修の合格基準:原則として「正答率80%以上」、つまり40点以上が必要です。第115回でも「50問中40点以上」が基準として発表されました。

必修は「絶対評価」に近く、この基準を下回ると、他の科目でどれだけ点数が良くても不合格になってしまいます。そのため、「必修はそこそこできればいいか」ではなく、「ここだけは絶対に落とせない」という意識で対策することが重要です。

一般問題・状況設定問題の合格ライン(相対評価)

一般問題と状況設定問題は、「知識」と「状況判断力」を幅広く評価するパートです。

  • 一般問題:基礎・専門分野の知識を問う1問1点の問題が中心です。
  • 状況設定問題:実際の臨床場面を想定した問題で、1問2点と配点が重くなっています。

合格基準は、一般+状況設定の合計点に対して毎年設定されます。その年の問題の難しさや受験生全体の得点状況を踏まえて調整されるため、「毎年まったく同じ点数」というわけではありません。第115回の場合は、「一般+状況設定が166点以上/249点満点」という基準でした。

なぜ合格点(ボーダー)が毎年変わるのか?

合格点が毎年変わるのは、問題の難易度や受験生の得点分布が毎回同じではないからです。

  • 問題が難しい年:全体的に得点が伸びにくく、そのままの基準だと合格者が少なすぎる可能性があります。
  • 問題がやさしい年:多くの受験生が高得点を取りやすくなり、基準を調整しないと合格者が増えすぎる可能性があります。

こうしたバランスを取るために、一般・状況設定のボーダーは「相対的」に調整されています。受験生の立場からすると不安に感じるかもしれませんが、「難しい年はボーダーが下がる可能性がある」という意味でもあります。

必修・一般・状況設定別の「安全ライン」の目安

ここからは、「実際にどのくらいの点数を取れていれば安心か」をパート別に具体的にイメージしていきましょう。

必修で意識したい目標点と対策

必修は、足切りラインに引っかかると即不合格になってしまうため、最優先で安定させたいパートです。

  • 安心ラインのイメージ:合格基準は40点以上/50点満点(8割)。演習では45点前後(9割近く)を安定させておくと、本番で多少ミスをしても40点を割り込みにくくなります。
  • よく出る基本事項を中心に、同じ問題を何度も解いて「確実に正解できる問題」を増やす。
  • 苦手分野も「これだけは押さえる」という最低ラインを決めて、丸ごと放置しない。
  • 直前期は新しい問題集を増やすより、使い慣れた教材を繰り返す。

必修は、「難問が解けるかどうか」よりも、「落としてはいけない基本問題をいかに取りこぼさないか」が勝負になります。

一般問題で意識したい目標点と対策

一般問題は、範囲が広く、すべてを完璧にするのは現実的ではありません。そのため、「どこで点数を稼ぎ、どこを最低限にするか」という考え方が大事です。

  • 安心ラインのイメージ:第115回のボーダー(一般+状況設定で166点以上)から逆算すると、全体で6割台後半が目安になります。得意分野で7〜8割、苦手分野でも5割前後をキープできれば、合計としては安全圏に入りやすいです。
  • 過去問を中心に、「何度も出ているテーマ」から集中的に潰す。
  • 正解・不正解の理由をセットで理解し、「なんとなく」で選ばない習慣をつける。
  • 間違えた問題を分野別にノート化して、「同じパターンのミス」を減らしていく。

状況設定問題で意識したい目標点と対策

状況設定問題は、知識だけでなく「患者さんの背景や優先順位の考え方」が問われるパートです。

  • 安心ラインのイメージ:一般問題と合わせて「7割前後」を取れる状態を目標にすると、ボーダーの変動があっても対応しやすくなります。
  • 解説付きの問題集や過去問で、「出題者が何を確認したいのか」を意識しながら読む。
  • 実習経験や講義で習った事例と結びつけて、場面を具体的にイメージしながら解く。
  • 「今この場面で一番大事なことは何か」をいつも考える癖をつける。

最初は難しく感じやすいですが、パターンに慣れてくると安定して点数を取りやすいパートでもあります。

合格基準から逆算した勉強計画の立て方

合格基準は、「不安になるための数字」ではなく、「勉強の優先順位を決めるための数字」として活用するのがおすすめです。

今の実力をざっくり把握する方法

  • 過去問を1回分、本番と同じ時間配分で解いてみる。
  • 必修・一般・状況設定それぞれの正答率を計算する。
  • 分野別に、「どこで落としているか」をメモしておく。

できれば2〜3年分を解いてみて、「必修は安定しているけど状況設定で落としている」など、自分の傾向を掴むと計画が立てやすくなります。

残り期間別のざっくり戦略

  • 試験3か月前くらい:全体の復習+過去問演習をスタート。苦手分野を洗い出し、「ここまではできるようにする」というゴールを分野ごとに決める。必修で7割以上を目指しつつ、徐々に精度を上げていく。
  • 試験1か月前くらい:過去問とその復習をメインにする。間違えた問題を「知識不足」「読み違い」「ケアレスミス」などに分類して対策。必修で8〜9割、一般+状況設定で6割台後半を安定させるイメージ。
  • 試験直前期:新しい問題集に手を出さず、これまで解いた問題の再確認に集中。自分がやりがちなミスを「チェックリスト化」しておき、本番前に見返せるようにする。生活リズムを整え、試験当日に近い時間帯に問題を解くなど、コンディションを整える。

第115回看護師国家試験の合格基準・合格率データ

最後に、直近の第115回看護師国家試験(2026年2月実施)の結果をまとめておきます。この記事で紹介してきた「目安」は、この回のデータをもとにしています。

第115回の合格率

  • 受験者数:59,614人
  • 合格者数:52,666人
  • 全体合格率:88.3%
  • 新卒合格率:94.1%
  • 既卒合格率:32.3%

第115回の合格基準(ボーダーライン)

第115回の合格基準は、次の2つを満たすことでした。

  • 必修問題:40点以上/50点満点(正答率80%以上)
  • 一般問題・状況設定問題:166点以上/249点満点

配点の内訳は次のとおりです。

  • 必修問題:50問・1問1点(50点満点)
  • 一般問題:130問・1問1点(130点満点)
  • 状況設定問題:60問・1問2点(120点満点)
  • 一般+状況設定:249点満点中、166点以上が合格ライン

第115回の結果を見ると、「必修は最低でも8割、本音では9割近く」「一般+状況設定は6割台後半〜7割前後」を演習段階で狙っておくと、本番で多少のミスがあっても合格圏を維持しやすいと考えられます。

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