看護師国家試験の模試で思うよう…
看護国試の勉強が続かない人へ|実習・課題と両立する学習計画の立て方
看護国試の勉強が続かない人へ|実習・課題と両立する学習計画の立て方
「今日こそ国試の勉強をしようと思っていたのに、実習記録で一日が終わってしまった」
「問題集を開いても集中できず、スマートフォンを見ているうちに寝る時間になっていた」
そんな日が続くと、「自分はやる気が足りないのかな」と落ち込んでしまうこともありますよね。
看護師国家試験の勉強が続かないときは、気合いを入れ直す前に、今の生活に対して計画が大きすぎないかを見直してみましょう。実習も課題もある毎日に、余裕のある休日と同じ勉強量を求める必要はありません。
大切なのは、毎日同じ量をこなすことではなく、忙しさに合わせて学習量を変えながら、再開できる計画をつくることです。
この記事では、看護国試の勉強が続かない原因を整理し、実習・課題と両立する学習計画の立て方を紹介します。週間スケジュールの例や、勉強が止まったときの立て直し方も、そのまま自分の予定に当てはめられる形で解説します。
看護国試の勉強が続かないときは「計画の大きさ」を見直そう
看護国試の学習計画は、理想の勉強時間ではなく、実習・課題・休息を含めた生活の中で実行できる量から組み立てましょう。できなかった日を責めるより、何が負担だったかを確認することが見直しの出発点です。
たとえば、「毎日、過去問を50問解く」と決めたとします。授業だけの日にはできても、実習記録が多い日や翌日の事前学習が必要な日には、同じ量を続けにくいかもしれません。
そこで、学習量に幅を持たせてみます。
- 余裕がある日:新しい問題を解き、間違えた理由まで確認する
- 忙しい日:前に間違えた問題を数問だけ解き直す
- 疲れが強い日:学習を休み、次に取り組む問題だけ決めておく
これは、勉強を適当にするという意味ではありません。生活の負担に合わせて取り組み方を変え、次の学習につなげるための調整です。
ただし、少量の学習だけで必要な試験対策がすべて完了するわけではありません。小さな学習は「続けるための土台」と考え、時間を確保できる日に理解を深める学習や、まとまった問題演習を組み合わせましょう。
また、計画を小さくすることと、必要な学習を先延ばしにし続けることは別です。最低限の課題しかできない状態が続いているなら、週全体の予定や学習範囲を見直す必要があります。
「毎日できたか」だけでなく、「一週間で何を理解できるようになったか」も一緒に確認していきましょう。
看護国試の勉強が止まりやすい4つの場面
勉強が続かない理由を「やる気」の一言で片づけず、時間・課題の大きさ・復習方法・計画の余白に分けて考えましょう。止まる場面が分かると、変えるべき部分も具体的になります。
1.実習がある日にも、通常どおりの勉強量を設定している
実習期間は、国試対策に使える時間を先に見積もり、学習量を一時的に調整しましょう。通常期間と実習期間を、別のスケジュールとして考えるのがポイントです。
実習がある日は、移動、実習、記録、事前学習、翌日の準備まで含めて予定を確認します。
空いているように見える夜の時間も、食事や入浴、休息を入れると、勉強に使える時間は限られるかもしれません。そこで「毎日1時間は確保する」と決める前に、実際の一日の流れを書き出してみてください。
実習期間は復習を中心にし、実習が落ち着いた日に新しい分野を進める、といった役割分担をつくります。
2.「何を勉強するか」が曖昧なままになっている
「成人看護を勉強する」ではなく、「循環器の問題を5問解き、不正解の根拠を確認する」のように、終わりが分かる課題にしましょう。取り組む内容は、勉強を始める前に決めておきます。
机に向かってから教材を選び始めると、「どこからやればよいのだろう」と迷ってしまいます。
予定表には、次のように書いてみましょう。
| 曖昧な予定 | 取り組みやすくした予定 |
|---|---|
| 必修問題を頑張る | 必修問題を5問解き、迷った問題に印を付ける |
| 苦手分野を復習する | 前回間違えた呼吸器の3問を解き直す |
| 模試の復習をする | 模試で間違えた問題を1問選び、解説と参考書で確認する |
| 状況設定問題を進める | 1事例に取り組み、判断に使った情報を書き出す |
ここで示した問題数は、始め方の例です。自分の理解度や解説を読む時間に合わせて調整してください。
3.解説を読んで終わりになり、次も同じところで迷う
復習では、答えを見る前に「なぜその選択肢を選ぶのか」を思い出す時間をつくりましょう。岩手大学の解説でも、読むだけでなく思い出す練習を取り入れることの学習上の意義が紹介されています。
出典:岩手大学「憶えたければ思い出せ!:想起の学習促進効果」
解説を読むと納得できるのに、数日後には答えられない。そんなときは、「読んで理解すること」と「何も見ずに答えること」を分けて確認してみます。
たとえば、次の順番です。
- 問題を解く。
- 正答と解説を確認する。
- 解説を閉じて、正解の理由を自分の言葉で説明する。
- 説明できなかった部分だけ、もう一度確認する。
- 別の日に解き直す。
看護国試の過去問は、厚生労働省の公式ページでも問題と正答が公開されています。問題演習に使い、詳しい理解が必要な箇所は、授業資料や解説付き教材などで補いましょう。
出典:厚生労働省「第115回看護師国家試験の問題および正答について」
4.予定が崩れたときの戻り方を決めていない
計画には、できなかった分を整理する日と、再開するときの小さな課題を用意しましょう。未達成の課題をすべて翌日に上乗せするのではなく、優先順位を付け直します。
月曜日にできなかった10問を火曜日へ回し、火曜日も終わらず、水曜日には30問が残る。こうなると、問題集を開くこと自体が重く感じられるかもしれません。
予定が崩れたら、残っている課題を次の3つに分けてください。
- 今週中に取り組む必要があるもの
- 来週以降に移せるもの
- 内容が重複しており、今回は省けるもの
「遅れを全部取り戻す」ことではなく、「今の自分に必要な学習へ戻る」ことを目標にします。
「時間がない」と「分からなくて進まない」を分けて考えよう
学習計画を直す前に、勉強が進まない理由が時間不足なのか、内容の難しさなのかを確認しましょう。原因が異なれば、必要な調整も変わります。
たとえば、同じ「予定した10問が終わらなかった」という結果でも、状況はさまざまです。
| 実際の状況 | 見直すポイント | 調整の例 |
|---|---|---|
| 実習記録が終わらず、教材を開けなかった | 学習に使える時間の見積もり | 実習日の課題を減らし、別日に移す |
| 教材は開いたが、どこから始めるか迷った | 課題の具体性 | ページ・問題番号・終了条件を決める |
| 解説に分からない用語が多かった | 基礎理解 | 用語や前提知識を確認する課題へ切り替える |
| ノートづくりに時間を使い、演習できなかった | 学習方法の配分 | まとめる範囲を絞り、問題の解き直しを残す |
| 問題を解いても、同じ内容で迷った | 復習後の確認 | 答えを隠して根拠を説明する |
| 眠気や疲れで取り組めなかった | 学習時間帯と生活の負担 | 時間帯を変える、休息を確保する、必要に応じて相談する |
一週間だけでも、「始められなかった理由」「途中で止まった理由」を短く記録してみてください。
「自分は勉強が続かない」とひとまとめにするより、「実習日の夜は時間を確保できない」「解説の用語確認に時間がかかる」と具体化したほうが、次の計画を直しやすくなります。
実習・課題と両立する学習計画の立て方|5つの手順
学習計画は、生活の予定を確認し、現在の弱点を整理してから、週単位の課題に落とし込みましょう。試験までの大きな見通しと、今日やることをつなげるのが基本です。
手順1.実習・課題・試験の予定を一つにまとめる
国試対策だけの予定表をつくるのではなく、学校生活と休息を含めた予定表をつくりましょう。動かせない予定を先に置くと、学習に使える時間を見積もりやすくなります。
最初に書き出すのは、次の項目です。
- 実習期間と移動時間
- 実習記録・事前学習に使う時間
- 課題やレポートの締め切り
- 学内試験・模試
- 就職活動や学校行事
- アルバイトや家庭の予定
- 食事・入浴・睡眠など生活に必要な時間
すべてを分単位で管理する必要はありません。「この週は実習で負担が大きい」「この休日は復習に使えそう」と見通せる程度で十分です。
手順2.問題演習や模試から、今の課題を確認する
勉強する分野は、好き嫌いだけでなく、問題を解いた結果と迷った理由をもとに選びましょう。正解した問題でも、根拠が説明できなければ復習候補に入れます。
手元の模試や、最近取り組んだ問題を見て、間違いを分類します。
| 間違いの種類 | 例 | 次に取り組むこと |
|---|---|---|
| 知識が不足していた | 用語の意味が分からなかった | 該当範囲を教材で確認する |
| 知識を混同していた | 似た疾患の特徴を取り違えた | 違いを短い比較表にする |
| 条件を読み落とした | 「適切でないもの」を見落とした | 問われている内容を言い換える |
| 根拠なく正解した | 選択肢を絞れず偶然当たった | 正解・不正解の理由を確認する |
| 時間が足りなかった | 後半を十分に考えられなかった | 時間を区切った演習を別に行う |
点数だけで判断せず、「次に何をすればよいか」まで整理することが大切です。
手順3.今週の重点テーマを絞る
一週間ですべての苦手分野を解決しようとせず、特に取り組むテーマを絞りましょう。重点テーマと、それ以外の復習を分けると予定を組みやすくなります。
たとえば、次のように設定します。
- 今週の重点テーマ:循環器の基礎知識と関連問題
- 継続する復習:前週に間違えた必修問題
- 週末に確認すること:循環器の問題で迷う理由が減ったか
「循環器を完璧にする」という大きな目標より、「間違えた問題の根拠を説明できるようにする」という確認可能な目標にしてみましょう。
試験までの残り期間が短い場合は、学校の先生などと相談し、全体の到達状況も踏まえて優先順位を調整してください。
手順4.一日の課題を「最低限・標準・余裕あり」に分ける
一日の学習量には3段階を用意し、その日の予定や体調に合わせて選びましょう。最低限の課題は、学習を再開しやすくするための小さな入り口です。
以下は計画の一例です。必要な学習量や合格を保証する基準ではありません。
| 段階 | 想定する日 | 課題の例 |
|---|---|---|
| 最低限 | 実習記録が多い日 | 前に間違えた問題を1〜3問解き直す |
| 標準 | 普段の授業がある日 | 5〜10問を解き、迷った箇所を復習する |
| 余裕あり | 時間を確保できる休日 | 弱点分野の確認と、まとまった問題演習を行う |
予定より少なく終わっても、「今日は最低限の課題を行った」と記録します。一方で、最低限の日が続く場合は、週全体で学習量が足りているかを確認し、計画や支援の必要性を見直しましょう。
手順5.週に一度、計画を修正する
週間計画は、実行した結果を見て調整するための仮の予定です。勉強時間だけでなく、できるようになったことと、止まった理由を振り返りましょう。
週末などに、次の4点を確認します。
- 予定していた課題は、どこまで進んだか。
- 前は説明できなかった内容を、今は説明できるか。
- 進まなかった理由は、時間不足か、課題の難しさか。
- 来週は何を減らし、何を残すか。
「頑張れなかった」で終わらせず、「解説の確認に想定より時間がかかった」「実習のある水曜日は課題を小さくする」のように、予定を具体的に直します。
看護師国家試験の学習計画テンプレート|予定と結果を一枚にまとめる
学習計画には、「いつ・何をするか」だけでなく、「何ができれば完了か」と「できなかった場合の対応」も記入しましょう。予定と結果を並べると、次の週に直す部分が分かります。
手帳やノート、普段使っている表計算アプリなどに、次の項目を用意してみてください。新しい管理ツールを導入することより、無理なく確認できる形にすることを優先します。
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 今週の動かせない予定 | 月〜金は実習、木曜日に課題提出 |
| 今週の重点テーマ | 呼吸器の問題で迷った基礎知識を確認する |
| 使う教材 | 手元の問題集と授業資料 |
| 最低限の課題 | 前に間違えた問題を1問解き直す |
| 標準の課題 | 関連問題を5問解き、迷った箇所を確認する |
| まとまった時間に行う課題 | 分からなかった用語と病態の関係を整理する |
| 完了の目安 | 対象の問題について正解の理由を説明できる |
| 調整する日 | 日曜日 |
| できなかった場合の対応 | 課題を選び直し、優先度の高いものを残す |
| 週末の確認 | まだ説明できない内容と、来週に回す内容を書く |
たとえば、「呼吸器を勉強する」だけでは、取り組む範囲が広すぎます。「前回間違えた3問について、正解の理由を説明する」と書けば、どこまで進んだかを確認できます。
学習記録も長文にする必要はありません。
- できたこと:3問中2問は根拠を説明できた
- 残った課題:1問は用語の意味が曖昧だった
- 次にすること:授業資料の該当部分を確認する
この程度の記録から始めてみましょう。記録の作成に時間をかけすぎず、次の学習を決めるために使うことがポイントです。
看護国試の週間スケジュール例|実習週と通常週を分ける
実習週は復習を中心にし、通常週や休日には理解を深める時間を設けるなど、週の役割を分けてみましょう。以下の例は、自分の予定に合わせて変更するためのたたき台です。
実習がある週の学習スケジュール例
実習週は、短い復習と調整日を組み合わせ、無理に毎日新しい範囲を進めない計画にします。体調や記録の負担によっては、学習を休む日も設けましょう。
| 曜日 | 学習内容の例 | 計画を立てるときのポイント |
|---|---|---|
| 月曜日 | 前週に間違えた必修問題を3問確認する | 新しい課題を増やしすぎない |
| 火曜日 | 月曜日に迷った問題を解き直す | 答えを見る前に根拠を考える |
| 水曜日 | 休息日、または1問だけ確認する | 実習記録が多い日を想定する |
| 木曜日 | 実習と関連する学習テーマを一つ確認する | 調べる範囲を限定する |
| 金曜日 | 今週分から復習する問題を選ぶ | 週末の課題を明確にする |
| 土曜日 | 選んだ問題を解き直し、必要な基礎知識を確認する | 理解を深める時間にする |
| 日曜日 | 未消化課題を整理し、翌週の予定を調整する | すべての遅れを詰め込まない |
実習で関連テーマを学ぶ場合も、国試対策のために患者さんの情報を個人用アプリや外部サービスへ入力しないようにしましょう。学習メモは、疾患の一般的な仕組みや観察の視点などに整理し、実習先・学校の個人情報の取り扱いルールを優先してください。
通常の授業がある週の学習スケジュール例
通常週は、新しい問題に取り組む日と、以前の内容を思い出す日を組み合わせます。同じ内容を一度に詰め込むのではなく、学習機会を分ける考え方は、分散学習として紹介されています。
出典:北海道教育大学学術リポジトリ「想起練習と分散学習を取り入れた語彙学習」(PDF)
| 曜日 | 学習内容の例 |
|---|---|
| 月曜日 | 今週の重点分野の問題を解く |
| 火曜日 | 月曜日に間違えた内容を確認し、解き直す |
| 水曜日 | 必修問題と、前週の復習に取り組む |
| 木曜日 | 重点分野の別の問題を解く |
| 金曜日 | 状況設定問題に取り組み、判断の根拠を確認する |
| 土曜日 | 弱点の補強や、時間を区切った演習を行う |
| 日曜日 | 調整日として、復習と翌週の計画を行う |
復習の間隔を厳密に守ることより、実際に覚えているかを確認し、忘れていた内容に再び取り組むことを大切にしてください。ここで示した曜日の並びが、すべての人に最適というわけではありません。
実習前・実習中・実習後で、国試対策の役割を変える
看護国試と実習を両立するには、実習期間だけでなく、その前後を含めて計画しましょう。実習前に準備し、実習中は負担を調整し、実習後に学習範囲を見直す流れをつくります。
実習前は「持ち越す復習」と「再開する場所」を決める
実習が始まる前に、短時間で取り組める復習問題を選び、実習後に戻るページを決めておきましょう。実習中に毎回、学習内容を選び直さなくて済むようにします。
準備する内容は、多くなくて構いません。
- 前に間違えた問題のうち、実習中に確認するものを選ぶ
- 今使っている教材に、再開する場所の印を付ける
- 実習期間中は進めない課題を明確にする
- 実習後に計画を見直す日を予定表に入れる
「実習中もすべて進める」と考えるのではなく、「この期間は何を維持し、何を後に回すか」を決める準備です。
実習中は、課題の締め切りと学習負担を見て調整する
実習記録や提出課題が重なった日は、国試対策の量を一時的に減らすことも計画に含めましょう。減らす場合は、次に取り組む課題だけ決めておきます。
看護学生が実習で勉強できないと感じるときは、まず、その日に抱えている課題を確認してください。
「提出が必要な課題」「翌日の準備」「後日に移せる国試対策」を同じ重さで並べると、すべてが急ぎに見えてしまいます。締め切りと必要な作業時間を書き出し、その日の優先順位を付けましょう。
ただし、毎日のように課題が終わらず、国試対策に戻れない場合は、一人で調整し続けるのではなく、学校の先生に進め方を相談してください。
実習後は、遅れた量より「今の理解」を確認する
実習が終わったら、未達成の課題をすべて再配置する前に、現在の理解度を確かめましょう。以前の計画をそのまま再開するのではなく、残り期間に合わせて組み直します。
たとえば、次の順番で整理します。
- 実習前に間違えた問題をいくつか解き直す。
- まだ迷う内容を確認する。
- 実習中に生まれた疑問を、一般的な学習テーマとして整理する。
- 未学習の範囲も含めて、次週の重点テーマを選ぶ。
実習前より理解が進んだ内容もあれば、改めて確認が必要な内容もあるでしょう。その違いを見て、次に使う時間を配分します。
看護国試の勉強スケジュールは、一日の生活に合わせて組み立てる
一日の学習時間帯は、一般的な理想像ではなく、自分の授業・実習・移動・家庭の予定に合わせて選びましょう。以下は時間配分の例であり、必要な勉強時間を示す基準ではありません。
平日は「短い確認」と「その日の主な課題」を分ける
平日は、取り組む学習を一つの時間帯に詰め込まず、実行できる範囲で役割を分けてみましょう。朝に勉強するために無理な早起きをする必要はありません。
通常の授業がある日なら、次のような組み立て方が考えられます。
| タイミング | 取り組む内容の例 |
|---|---|
| 朝に余裕がある場合 | 前日に迷った問題を1問確認する |
| 授業後、机に向かえる時間 | その日の主な課題として問題演習と復習を行う |
| 学習を終える前 | 次に取り組む問題やページを決める |
| 帰宅が遅い日 | 最低限の課題に切り替える、または休む |
朝も昼も夜も必ず勉強する、という予定にする必要はありません。「どこなら取り組めるか」を試し、実行できた時間帯を残していきましょう。
休日は「遅れを取り戻す日」だけにしない
休日には、未消化課題の処理だけでなく、理解を深める学習や翌週の準備も配置しましょう。休息や私生活の予定も、最初から計画に含めます。
たとえば、学習時間を確保できる休日には、次のように課題を分けられます。
- 最初の学習:現在の重点テーマについて問題を解く
- 次の学習:間違えた理由を確認し、必要な基礎知識を補う
- 最後の確認:解説を閉じて説明し、次週の復習候補を選ぶ
休日にアルバイトや家庭の予定がある場合は、この形をそのまま当てはめる必要はありません。自分にとって時間を取りやすい日へ移してください。
短い勉強時間を、理解につながる時間にする方法
時間が限られるときは、問題数を増やすことだけでなく、何を理解するかを明確にしましょう。短時間の確認と、まとまった演習は役割を分けて計画します。
過去問は「正解したか」に加えて「理由を説明できるか」を確認する
過去問の復習では、正誤だけでなく、選択肢を選んだ根拠を確認しましょう。解説を閉じて説明する取り組みは、学んだ内容を思い出す練習になります。
出典:岩手大学「憶えたければ思い出せ!:想起の学習促進効果」
すべての問題について長いノートをつくる必要はありません。
たとえば、間違えた問題の横に「用語の意味を混同」「設問の否定表現を見落とした」「根拠なく正解」と短く記録します。そのうえで、次に確認する内容を一つ決めましょう。
ノートをまとめる時間が大きくなっている場合は、教材への書き込みや短いメモで代用できないかを見直してみてください。
スキマ時間と、腰を据えて考える時間を分ける
スキマ時間には短い確認課題を、まとまった時間には理解や判断を深める課題を置きましょう。どの学習もスマートフォンだけで済ませようとせず、課題に合う環境を選びます。
たとえば、次のように分けられます。
- 短い空き時間:用語の確認、前に間違えた問題の解き直し
- 机に向かえる時間:病態の整理、解説の読み込み、状況設定問題
- まとまった時間:模試の分析、時間を測った演習、複数分野の確認
通学中に取り組む場合は、安全に学習できる状況に限りましょう。移動中に無理をしてまで、学習時間を増やす必要はありません。
実習で生まれた疑問を、国試の学習テーマにつなげる
実習で疑問に思ったことから、一般的な知識の確認へつなげる方法もあります。ただし、実習で経験した内容だけで国試の学習範囲全体を補えるわけではありません。
たとえば、「なぜこの観察が必要なのだろう」と感じたら、関連する病態や観察項目を教材で確認します。
その後、同じテーマの問題に取り組み、「どの情報をもとに判断するか」を考えてみましょう。実習中の疑問を入り口にしつつ、未学習の分野は別途、計画に組み込むことが必要です。
看護国試の勉強でやる気が出ない日は、始めるまでの手順を減らす
やる気が出ないときは、勉強量を増やす前に、教材を開くまでの準備を見直してみましょう。次の課題と使う教材を決めておくことで、始めるときの迷いを減らします。
たとえば、学習を終える前に次の準備をしてみてください。
- 次に解く問題へ付箋を貼る
- 使う教材を一つに絞って置く
- 「最初に何をするか」を一文で書く
- 調べる必要のある用語を一つだけメモする
- 終了の目安を決める
「国試の勉強を頑張る」より、「問題集の付箋のページを開き、前回の1問を解き直す」のほうが、その場で行動を決めやすくなります。
スマートフォンを見始めると学習に戻りにくい場合は、学習中だけ通知を切る、手の届かない場所に置く、紙の教材を使う時間をつくるなど、自分が実行できる方法を試しましょう。
国試対策アプリを使う場合は、「今日は間違えた問題を3問解き直す」のように、開く目的と終わりを決めておきます。アプリを開いていた時間だけでなく、何を確認できたかを記録してください。
「看護国試の勉強が間に合わない」と感じたときの優先順位
残り期間に不安があるときは、教材を増やす前に、現在の到達状況と未学習の範囲を整理しましょう。限られた時間で何から取り組むかは、模試や問題演習の結果をもとに考えます。
まず、課題を次のように分けてみてください。
| 課題の状態 | 確認すること | 次の行動の例 |
|---|---|---|
| 繰り返し間違える基礎事項 | 前提となる知識を理解できているか | 授業資料や参考書に戻って確認する |
| 分かっているのに読み落とす問題 | 設問や条件をどう読んでいたか | 問われている内容を言い換えてから解く |
| 正解するが根拠を説明できない問題 | 偶然の正解になっていないか | 選択肢の理由を確認する |
| まだ着手していない分野 | 全体の中でどの範囲が残っているか | 学校の学習計画などと照らして配分を決める |
| 理解できている内容の重複学習 | 同じ内容に時間をかけすぎていないか | 確認の頻度を調整し、別の課題へ時間を回す |
この表の上から順に取り組めばよい、という意味ではありません。どこにどれだけ時間を使うかは、個々の状況によって変わります。
また、短時間で進めやすい課題ばかりを選ぶと、時間のかかる苦手分野が残ることもあります。短い復習と、まとまった理解の時間の両方を確保できているか確認しましょう。
自分だけで判断しにくい場合は、模試結果、使用教材、残りの学校行事をそろえて相談してください。「不安です」だけでなく、「この分野が未学習で、この週は実習があります」と伝えると、具体的な計画を検討できます。
勉強が止まってしまったときの立て直し方
数日勉強できなかったときは、遅れた分を一気に取り戻そうとせず、短い課題から戻りましょう。その後で、残り期間と理解度を見ながら計画を組み直します。
まず、次の順番で取り組んでみてください。
- 今使っている教材を一つだけ開く。
- 前に間違えた問題を1問選ぶ。
- 答えと根拠を確認する。
- 次に取り組む問題に印を付ける。
- 再開できたら、今週の課題を選び直す。
再開した日に、教材の買い足しや大規模な計画のつくり直しまで行う必要はありません。まずは、実際の学習に一度戻ることを優先しましょう。
また、「休んだ日の分だけ睡眠を削って取り返す」という計画は避け、生活全体を見直してください。疲労や不調で日常生活や学業に支障が出ている場合は、勉強の工夫だけで抱え込まず、学校の相談窓口や医療機関などへ相談することも考えましょう。
看護国試の勉強が続かない人からよくある質問
看護国試の学習計画に、全員共通の勉強時間や問題数を当てはめる必要はありません。今の理解度、実習の予定、試験までの期間に応じて調整しましょう。
Q.実習中は、国試の勉強がほとんどできなくても大丈夫ですか?
実習期間だけで判断せず、実習前後も含めて必要な学習を進められるか確認しましょう。実習中の学習量を減らす場合は、実習後に何から再開するかも決めておきます。
「実習が終わったら全部やる」では、取り組む範囲が大きくなりすぎることがあります。
実習前に復習候補を選び、実習中は無理のない範囲で確認し、実習後に到達状況を見直す、という流れにしてみてください。試験が近い場合や、基礎理解に不安がある場合は、早めに先生へ相談しましょう。
Q.看護国試の勉強は、一日何時間必要ですか?
必要な勉強時間は、現在の理解度や試験までの残り期間によって異なります。一律の時間ではなく、学習の成果も確認しながら調整しましょう。
たとえば、「何時間机に向かったか」に加えて、「前に間違えた問題を根拠付きで解けるようになったか」「苦手分野の理解が進んだか」を見ます。
時間を確保しているのに同じところで迷う場合は、勉強時間を増やす前に、復習方法を見直すことも必要です。
Q.やる気が出ない日は、何から始めればよいですか?
始めるまでの手順を減らし、前に取り組んだ問題を1問だけ開くところから始めてみましょう。「今日はどの教材を使うか」を、その場で一から決めなくて済む形にします。
前日の終わりに、次に使うページへ付箋を貼る方法でも構いません。
取り組み始めても疲れが強い場合は、無理に量を増やさず、その日の予定を調整してください。
Q.勉強計画は、毎日細かく立てたほうがよいですか?
まず週単位で重点テーマを決め、前日や当日に一日の課題を調整する方法から試してみましょう。予定変更が多い場合は、最初から細かく埋めすぎないことが大切です。
「火曜日の21時に必ず20問」と固定するより、「火曜日は前日の間違い直し。記録が多ければ3問にする」のように、変更できる範囲も決めておくと整理しやすくなります。
Q.友人より勉強時間が少なく、不安になります。
友人との時間の比較より、自分の課題と進み具合を確認しましょう。勉強時間が同じでも、取り組む内容や理解度は異なります。
不安を感じたら、「前回より説明できる内容が増えたか」「同じ間違いを減らせているか」を記録してみてください。
ただし、必要な範囲に着手できていない場合は、その事実も確認します。不安を打ち消すだけでなく、先生と一緒に到達状況を見てもらうと、次の課題を決めやすくなります。
Q.「もう間に合わない」と感じたら、どうすればよいですか?
まず、残り期間・模試結果・未学習分野を整理し、取り組む順番を決めましょう。今の状況を確認せず、間に合うとも間に合わないとも断定しないことが大切です。
教材を最初からすべてやり直す前に、どの問題で、なぜ点を落としているかを見ます。
一人で優先順位を決められない場合は、模試や問題集を持って、学校の先生や国試対策の指導者へ相談してください。
Q.独学で続かない場合、個別指導を利用してもよいですか?
学習内容や優先順位を一人で整理しにくい場合は、個別指導を相談先の一つとして検討できます。日本看護アカデミーでは、1対1の個別指導と、学力・目標・スケジュールに応じたカリキュラムを案内しています。
利用を考える際は、「毎週どの程度の学習時間を取れるか」「何を理解できていないか」「どのような支援を受けたいか」を伝えましょう。
受講すること自体を目的にするのではなく、自分の学習上の課題に合う支援かどうかを確認することが大切です。
Q.毎日勉強できないと、学習計画は失敗ですか?
一日できなかっただけで、計画全体を失敗と考える必要はありません。できなかった理由を確認し、週単位で必要な学習を進められるように調整しましょう。
ただし、予定した課題の多くが毎週残る場合は、計画と実際の生活が合っていない可能性があります。
学習量を減らすだけでなく、取り組む順番、時間帯、教材、相談先も見直してください。
Q.過去問は何周すればよいですか?
周回数だけを目標にせず、前に間違えた問題を根拠付きで解けるか確認しましょう。同じ問題を何度解いても、理由を説明できなければ復習する内容が残っています。
反対に、十分説明できる問題へ同じだけ時間を使い続ける必要もありません。
「まだ迷う問題」「正解したが理由が曖昧な問題」「説明できる問題」を分け、復習する対象を選び直してみてください。
Q.過去問の答えを覚えてしまったときは、どう復習しますか?
選択肢の番号ではなく、正解の理由と、ほかの選択肢が適切でない理由を説明してみましょう。解説を閉じて確認する時間を設けます。
たとえば、「この選択肢だから正解」ではなく、「問題文のどの情報から、何を判断したのか」を言葉にします。
説明できない部分があれば、その内容を確認する課題に切り替えてください。思い出す練習を学習に取り入れる意義は、岩手大学の解説でも紹介されています。
出典:岩手大学「憶えたければ思い出せ!:想起の学習促進効果」
Q.問題集が終わらないので、新しい教材に変えたほうがよいですか?
まず、終わらない理由を確認しましょう。教材が難しすぎるのか、学習時間が不足しているのか、復習に時間がかかっているのかによって、対応は変わります。
今の教材で解説を理解でき、必要な範囲を確認できているなら、使う範囲を絞る方法もあります。
解説を読んでも前提知識が分からない場合は、授業資料や基礎を説明した教材で補うことを検討してください。買い替える前に、先生に実際のページを見てもらう方法もあります。
Q.まとめノートをつくらないと、知識が身に付かないでしょうか?
ノートをつくること自体を必須にする必要はありません。自分が間違えた理由や、混同している違いを整理するなど、目的を決めて使いましょう。
教科書の内容を長く書き写す作業が中心になっている場合は、「どの問題を解くための整理なのか」を確認してみてください。
教材への書き込みや短い比較表で足りるなら、その方法でも構いません。最後に、何も見ずに説明できるかを確かめる時間を残しましょう。
Q.国試対策アプリだけで勉強してもよいですか?
アプリを使う場合も、現在の学習範囲や理解の確認が十分かを見直しましょう。「手軽に問題を解けること」と「必要な学習を完了できること」は分けて考えます。
解説だけでは理解できない内容は、授業資料や参考書などで確認してください。
また、まとまった問題演習や時間配分の確認が計画に入っているかも見てみましょう。使用する道具より、その道具で何を学べているかを基準にします。
Q.実習記録と国試の勉強は、どちらを先にすればよいですか?
その日の締め切りと翌日の準備を確認し、必要な課題から取り組みましょう。国試対策は、その日に確保できる時間に合わせて調整します。
ただし、実習記録がある日は必ず国試を後回しにする、と固定する必要もありません。短い確認を先に行い、その後に記録へ取り組むほうが実行しやすい人もいるでしょう。
課題が終わらない状態が続く場合は、記録の進め方も含めて学校の先生へ相談してください。
Q.アルバイトや家事があり、休日もまとまった時間が取れません。
休日に長時間勉強する前提を外し、一週間の中で使える時間を整理しましょう。短い確認課題だけでなく、理解に時間が必要な課題をどこで行うかも決めます。
たとえば、「火曜日は授業後に学校で復習する」「予定が少ない日に状況設定問題へ取り組む」など、曜日を固定せず探してみてください。
必要な学習時間をどうしても確保できない場合は、学校の先生や家族などに、予定や役割を調整できないか相談することも検討しましょう。
Q.一人では続かないので、友人と勉強したほうがよいですか?
友人と勉強する場合は、取り組む課題と終了時間を決めて試してみましょう。一人で考える時間と、答えや根拠を確認し合う時間を分けます。
たとえば、最初に各自で問題を解き、その後で迷った点だけ説明し合う形です。
友人と一緒にいる時間が長くても、自分の課題が進んでいないなら、やり方を変えて構いません。一人で取り組む日と、確認し合う日を分ける方法もあります。
Q.学習計画を立てるだけで満足してしまいます。
計画づくりを短く区切り、書き終えたら最初の課題に着手するところまでを一組にしてみましょう。予定表を整えることより、実際に学習を進めることを優先します。
最初は「今週の重点テーマ」「今日の課題」「見直す日」の3項目でも構いません。
細かい色分けや管理表の作成に時間がかかる場合は、必要な項目だけ残してください。
Q.勉強時間は増えたのに、模試の点数が上がりません。
時間の使い方と、模試で間違えた理由を照らし合わせてみましょう。取り組んだ範囲と、点を落としている範囲が一致しているかを確認します。
たとえば、用語の確認を中心にしている一方で、模試では問題文の条件整理に迷っているなら、その課題に取り組む時間も必要です。
すぐに結果だけで方法を判断せず、以前の誤答が改善しているか、未学習の範囲が残っているかも含めて、先生や指導者と確認してください。
Q.勉強を休むことに罪悪感があります。
休む日も含めて計画し、次に戻る課題を決めておきましょう。休んだ分を自分への罰のように翌日へ上乗せする必要はありません。
「今日は休む。次は問題集の付箋のページから始める」と書いておけば、再開する場所を明確にできます。
不安や不調が強く、休息や日常生活にも支障がある場合は、一人で抱えず、学校の相談窓口や医療機関などに相談してください。
一人で計画を立てにくいときは、実習予定も含めて相談しよう
学習相談では、成績だけでなく、実習や課題にどの程度時間がかかっているかも伝えましょう。続けられる計画を考えるには、生活上の制約も共有することが必要です。
相談するときは、次のものを用意しておくと状況を説明しやすくなります。
- 最近の模試結果
- 使用している問題集・参考書
- 実習や課題の予定
- 実際に取り組めた一週間の学習記録
- 解説を読んでも分からなかった問題
日本看護アカデミーでは、実習や授業のスケジュールに合わせた学習計画の調整、対面・オンラインの個別指導、無料相談を案内しています。必修問題のみ、苦手分野のみなどの対策についても相談できます。
「どのコースを選ぶか」が決まっていなくても、まずは現在の困りごとを整理して伝えてみましょう。相談時には、指導内容だけでなく、受講頻度や費用、学習計画を見直す方法も確認してください。
たとえば、次のように伝えると、相談したい内容を具体化できます。
実習中は記録と事前学習に時間がかかり、予定していた国試対策ができていません。模試ではこの分野で間違いが多く、解説を読んでも理解できない問題があります。実習予定を踏まえて、今週から取り組む順番と学習量を相談したいです。
うまく整理して話そうとしすぎる必要はありません。実際の教材や予定表を見せながら、「どこで止まっているか」を共有するところから始めましょう。
まとめ|続けるために、忙しい日と余裕のある日を分けて考えよう
看護国試の勉強は、実習や課題の負担に合わせて学習量を変え、できなかった後に戻れるように計画しましょう。週単位で理解度と進み具合を確認し、必要な学習を積み重ねることが大切です。
学習計画を見直すときは、次の順番で整理してみてください。
- 実習・課題・休息を含めて、生活の予定を確認する。
- 模試や問題演習から、現在の課題を見つける。
- 今週の重点テーマを絞る。
- 一日の課題に「最低限・標準・余裕あり」の幅を持たせる。
- 週に一度、理解度と予定を見直す。
今日できなかったことがあっても、明日にすべて上乗せする必要はありません。今の自分に必要な問題を一つ選び、そこから学習をつなぎ直していきましょう。

