今からでも間に合う!看護師国試 必修問題で8割取るための最短ルート
必修で8割を取るために「何を変えるか」
看護師国家試験の必修問題で8割(40点)を確実に取るには、「全部を満遍なく」ではなく、頻出分野に絞った戦略的な勉強が重要です。必修問題は合否を左右する唯一の絶対評価パートであり、ここで40点以上を取れないと、一般問題や状況設定問題でどれだけ点数を稼いでも不合格になります。
一方で、過去の試験分析から、必修全体の平均正答率は比較的高く、「基本を落とさなければ通る」構造になっていることも分かっています。つまり、出題範囲をやみくもに広げるより、「落としてはいけない基本問題を確実に取る」ことが、今からでも間に合う最短ルートです。
直前期にやるべきことは、次の3つに絞られます。
- 「毎年出る」分野と「たまにしか出ない」分野を分けて考えること
- 「知っていれば絶対に取れる」問題を落とさない状態にすること
- 苦手だけれど配点の大きい領域に時間を集中投下すること
ここでの発想は、「全部完璧にやろう」ではなく、絶対に捨てない分野を明確に決めることです。必修で8割を取るとは、「出るところを外さない」ということと同義だと考えてください。
頻出テーマを「型」で押さえる(必修5つの柱)
必修で毎年のように問われる分野は、大きく次の5つに整理できます。
- 社会保障・制度
- 看護倫理・患者の権利
- 感染対策
- 統計・人口動態・死因
- 基礎看護技術・安全
1. 社会保障・制度:点数の「塊」を取りに行く
社会保障制度は、必修の中でも出題数が多く、「わかっていないと連続して落とす」「理解できればまとめて点が取れる」典型的な領域です。ここが弱いと、短時間で多くの点数を失う一方で、集中的に整理すると効率よく得点源になります。
考え方の軸は次の3つだけです。
- 誰が運営しているか(保険者)
- 誰が対象か(被保険者)
- 何を受け取れるか(給付内容)
例えば、国民健康保険は保険者が市町村・特別区で、自営業や無職の人などが対象です。被用者保険(健康保険)は協会けんぽや健康保険組合が保険者で、会社員などが対象になります。介護保険は、市町村・特別区が保険者で、第1号被保険者は65歳以上、第2号被保険者は40~64歳の特定疾病の人です。労災保険は、仕事中だけでなく通勤中の災害も対象に含み、雇用保険では失業給付や教育訓練給付が代表的な給付です。
最短ルートの勉強法:A4一枚に「保険者・被保険者・給付内容」を縦に並べた表を作り、その1枚だけを朝・夜・スキマ時間に何度も見直します。過去問で間違えた選択肢は、この表にどんどん書き足していくと、「社会保障の1枚ノート」が完成し、必修の該当問題がほぼそのノート内で完結するようになります。
2. 看護倫理・権利:「用語」ではなく「場面」で覚える
倫理原則(自律尊重・善行・無危害・公正・誠実など)は、用語だけを暗記しても、選択肢の中で迷いやすい領域です。必修では、「この場面で最も優先されるべき原則はどれか」といった形で出題されることが多く、具体的な場面と結びつけて理解しておくことが重要です。
代表的な結びつきとしては、次のようなものがあります。
- 自律尊重:患者の意思決定を尊重し、十分な情報提供を行ったうえで治療方針を一緒に検討する
- 善行:患者にとって最大の利益となる選択を優先し、負担を減らすための配慮を行う
- 無危害:転倒リスクが高い患者の環境整備や、薬剤管理の徹底などで危険を未然に防ぐ
- 公正:年齢・性別・経済状況などにかかわらず、公平に医療資源を配分しサービスを提供する
- 誠実・忠誠:安易な約束をせず、一度した約束は守り、情報を偽らない
最短ルートの勉強法:教科書や過去問から倫理が関係する場面を3~5つピックアップし、「これはどの倫理原則に当たるか」を自分で書き込んでみます。これを1日1回声に出して確認するだけでも、必修レベルの倫理問題に対する迷いがかなり減ります。
3. 感染対策:標準予防策+経路別予防策をセットで覚える
感染対策は、必修でほぼ毎年1~2問は出る鉄板分野です。特に、標準予防策と感染経路別予防策(接触・飛沫・空気)の組み合わせ、防護具の着脱順序などが頻出です。
- 標準予防策:すべての患者に対して実施。血液・体液・分泌物・損傷皮膚などへの対応として、手指衛生・手袋・ガウン・マスクなどを適切に用いる。
- 接触感染:MRSAやノロウイルスなど。手袋・ガウン着用、環境・物品の消毒が重要。
- 飛沫感染:インフルエンザや流行性耳下腺炎など。サージカルマスク着用と1~2mの距離確保。
- 空気感染:結核・麻疹・水痘など。N95マスクと陰圧室での管理。
防護具の着脱順序も、そのまま暗記しておくべきポイントです。
- 着用:手指衛生 → ガウン → マスク → ゴーグル/フェイスシールド → 手袋
- 脱衣:手袋 → ゴーグル/フェイスシールド → ガウン → マスク → 手指衛生
最短ルートの勉強法:ノート1ページに「標準予防策+接触+飛沫+空気+着脱順序」をまとめ、毎日3回(朝・昼・夜)声に出して確認しながらジェスチャーでなぞります。過去問を解くときには「この患者はどの感染経路か」を必ず最初に判定する癖をつけると、選択肢の読み方も安定してきます。
4. 統計・人口・死亡要因:細かい数字より「関係性」を覚える
統計・人口動態も必修の中で毎年のように出題される分野です。合計特殊出生率や平均寿命、高齢化率、年齢階級別の主な死因などが典型です。
ここで重要なのは、小数点以下の厳密な数字を覚えることではなく、「どの年代でどの死因が多いか」「どの指標が何を表しているか」といった関係性です。
- 合計特殊出生率:少子化の指標として用いられる。
- 平均寿命:男女とも世界的に見て高水準である。
- 高齢化率:65歳以上人口の割合。一定以上で「高齢社会」「超高齢社会」と定義される。
- 若年層の主な死因:自殺や不慮の事故が上位に来やすい。
- 高齢者の主な死因:悪性新生物、心疾患、脳血管疾患など生活習慣病が中心。
最短ルートの勉強法:「年代(若年・中年・高齢)×主な死因」のマトリクス表や、「指標名×意味」の一問一答表を作成し、過去問の選択肢をそのまま書き写しておくと、短時間で効率的に復習できます。
5. 基礎看護技術・安全:原則思考で初見問題に対応する
基礎看護技術や安全管理は、細かい手順よりも「原則」が問われる領域です。「より安全か」「より患者の尊厳を守っているか」「より侵襲が少ないか」といった視点で選択肢を比較する力が重要です。
よく問われるテーマとして、ベッド柵と身体拘束の違い、採血・注射後の観察ポイント、車椅子移乗時のブレーキやフットサポートの確認、体位変換と褥瘡予防の基本などがあります。
最短ルートの勉強法:過去問の選択肢を、「安全性」「尊厳」「効率性」といった観点から評価し直してみます。間違えた問題は、「なぜその選択肢は危険なのか/不適切なのか」を短くメモしておくことで、次に似た問題が出たときの判断材料になります。
今からでも間に合う「1か月・最短ルート」プラン
ここからは、試験まで約1か月残っていることを想定し、必修8割にフォーカスした週別の学習プランを示します。一般問題や状況設定も重要ですが、「必修で確実に8割を取る」という優先順位を明確にしておくことが合格への近道です。
第1週:必修の現在地を把握する週
目標:自分が今どのくらい必修を取れているのか、どの分野で落としているのかを可視化する。
- 1日1回、必修だけの過去問(または模試の必修部分)を40問通しで解き、40~50分を目安に時間を測る。
- 解き終わったら、「正答数」「間違えた分野(社会保障・倫理・感染・統計・基礎技術など)」「間違えた理由(知らない・読み間違え・判断ミス)」をノートに記録する。
- 1週間分を振り返り、「どの分野で失点が多いか」「ケアレスミスが多いか」を整理する。
この週のゴールは、点数を上げることではなく、「必修の中で一番のボトルネックになっている分野はどこか」を特定することです。
第2週:必修5分野の「集中的な潰し込み」
目標:社会保障・倫理・感染・統計・基礎技術の5分野を、各1日ずつ集中的に補強し、「よく出るのに毎回あやふや」な項目を減らす。
- 平日に「1日1分野」の集中デイを設定する(例:月=社会保障、火=倫理、水=感染、木=統計、金=基礎看護)。
- 各日で、その分野の必修過去問を20~30問解く。
- 間違えた問題だけを一問一答形式でノートにまとめ、夜に5~10分声に出して確認する。
- 土日は、第1週~第2週で作成したノートを見返しながら、必修40問を1セット解いて全体感を確認する。
この週のポイントは、「範囲を広げる」のではなく、「頻出分野の理解を深くする」ことです。同じテーマを繰り返し解くことで、知識が「一時的な記憶」から「再現できる記憶」に変わっていきます。
第3週:本番と同じ条件で必修40問セットを繰り返す
目標:本番の時間配分・集中力に慣れ、8割ライン(32点)を安定して超える感覚をつかむ。
- 2日に1回、必修40問を本番と同じ時間帯・同じ時間(午前または午後)で解く。
- 解いた後は、「正答数」「ケアレスミスの数」「分野別の正答率」を記録する。
- ケアレスミスの原因(読み飛ばし、設問の取り違え、マーク位置のズレなど)を書き出し、「次に同じミスをしないための一言メモ」を作る。
この週は、新しい知識の詰め込みよりも、「今持っている知識を確実に点数に変える」練習が優先です。必修は知っていれば取れる問題が多いため、ケアレスミスを減らすことが合格への近道になります。
第4週:新しいことはやらず、「確認」と「調整」のみ
目標:知識の微調整とコンディション調整に徹し、本番の日にピークを持っていく。
- 毎日10~15分、必修キーワードノート(社会保障・倫理・感染・統計・基礎技術)を見返して「思い出す練習」をする。
- 1~2日おきに、必修20問を軽く解いて感覚を維持する。
- 新しい参考書や過去問には手を出さず、睡眠と体調管理を最優先にする。
- 就寝時間・起床時間を試験当日に合わせて固定し、生活リズムを本番仕様に整える。
この週は、「不安だから新しいことをしたくなる」という気持ちと戦う週でもあります。しかし、最短ルートで8割を取りに行くなら、最後の1週間は守りに徹し、「やってきたことを最大限発揮する準備」に集中する方が合格率は上がります。
最短ルートの本質は「絞る勇気」と「繰り返す根性」
今からでも必修で8割を目指すための最短ルートは、最終的に次の3つに集約されます。
- 頻出分野に絞る勇気:社会保障、倫理、感染対策、統計、基礎看護技術という「必修の柱」から逃げずに向き合う。
- 間違えた問題を何度も見る習慣:正解した問題ではなく、落とした問題をノート化し、「二度と落とさない問題」に変えていく。
- 本番形式の「40問×時間内」演習を繰り返す:内容だけでなく、時間配分や集中力も含めて試験本番の練習をしておく。
必修は満点を取る必要はなく、8割=40点を超えれば合格条件は満たせます。残り時間で「確実に取れる40点」を積み上げていけば、今からでも十分に間に合います。自分で決めた最短ルートを信じて、今日から1日ずつ積み上げていきましょう。

