【2026年】第115回看護師国家試験 頻出カテゴリーベスト5|過去10年のデータから分析

第115回看護師国家試験(2026年実施)は、「令和5年版 出題基準」が本格的に定着して4年目の試験です。大きな改定はありませんが、「感染症」「在宅・地域」「高齢者」「統合的な判断」「社会保障・法律・統計」といった領域の重要度が、ここ数年でさらに高まっています。

過去10年前後の分析では、必修・一般・状況設定をまとめて見ると、次のような分野が「頻出カテゴリー」として上位を占めてきました。

  • 基礎看護学・人体の構造と機能・疾病の成り立ち(基礎医学)
  • 健康支援と社会保障制度(社会保障・法律・統計など)
  • 母性看護学・小児看護学
  • 成人看護学(生活習慣病・循環器・呼吸器・がんなど)
  • 精神看護学・老年看護学・在宅・地域

さらに、新しい出題基準では「看護の統合と実践」が明確に位置づけられ、長文の状況設定問題を通じて、安全管理・急変対応・優先順位判断などの統合的思考が強く問われるようになりました。ここから本記事では、過去10年の傾向と令和5年版出題基準を踏まえ、「第115回で特に重要度の高い頻出カテゴリーベスト5」と、それぞれの学習戦略を整理していきます。

頻出カテゴリーベスト5とその理由

第1位:社会保障・法律・統計(健康支援と社会保障制度)

ここ数年、「社会保障・法律・統計」に関連する問題は必修・一般・状況設定を合わせると最頻出カテゴリに位置づけられています。健康保険制度、介護保険、医療保険、高齢者・障害者福祉、少子高齢社会の指標、平均寿命・健康寿命、各種の法律(医療事故・インフォームド・コンセント・個人情報保護など)に加え、統計指標(有病率・罹患率・死亡率・人口動態など)が繰り返し問われています。

令和5年版出題基準でも、「健康に関する指標」「社会保障制度」「保健医療福祉の連携」は基礎領域として整理されており、必修はもちろん、一般・状況設定問題でも「制度と現場を結びつけて理解しているか」が重視されています。この領域だけで40問以上に達した年度もあり、第115回でも同様の傾向が続くと考えられます。

第2位:基礎看護学・人体の構造と機能・疾病の成り立ち

必修問題の頻出分野として、「基礎看護学」と「基礎医学(解剖生理・病理・薬理など)」は常に上位を占めています。必修では、「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」「基礎看護学」が大項目として明確に定められており、「最低限の安全な看護提供に必要な知識」として毎年多く出題されています。

特に、以下のようなテーマは過去問と同一・類題として繰り返し問われています。

  • 循環・呼吸・消化・神経・内分泌などの生理・構造
  • ショック・脱水・出血・電解質異常などの病態生理
  • バイタルサイン・観察項目・基本的ケア(清潔・排泄・食事・活動と休息)
  • 安全な投薬・輸液・感染予防・無菌操作

第115回でも、必修50問のうち多くがこれらの分野から出題されることが予想されるため、「基礎の落とし穴」をなくすことが合否に直結します。

第3位:母性看護学・小児看護学

過去回の総レビューでは、「母性看護学」が一般・状況設定問題まで含めた総合得点で上位に入り、「小児看護学」も必修・一般・状況設定を通して高い比率を占めることが示されています。妊娠・分娩・産褥・新生児、保健指導、ハイリスク妊産婦、周産期医療、小児の発達段階・予防接種・小児特有の疾患などが繰り返し問われています。

令和5年版出題基準では、少子化・生殖医療の進歩・周産期医療の高度化などを背景に、母性・小児の安全なケアと家族支援がより重視される構成になっています。状況設定問題でも、「妊婦健診」「産褥期の異常」「育児不安」「虐待リスク」「医療的ケア児の在宅」など、家族・地域を含めた視点での対応が問われるケースが増えています。

第4位:成人看護学(生活習慣病・がん・循環器・呼吸器など)

成人看護学は、必修・一般・状況設定を通じて毎年一定数以上出題される中核領域です。生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症)、循環器(心不全・虚血性心疾患)、呼吸器(COPD・肺炎・気管支喘息)、脳血管疾患、がん、整形外科疾患など、「臨床現場で頻度の高い疾患」が中心に出題されています。

新しい出題基準では、「地域包括ケア」「慢性期・在宅」「急性期から回復期・在宅までの継続した看護」が強調されており、成人看護も単に病名と症状を覚えるだけでなく、「急性期の安全管理」「急変対応」「退院支援」「在宅移行」といった流れを踏まえた出題が増えています。状況設定問題の多くが成人患者を取り上げていることからも、この領域での統合的な理解が重要であることがわかります。

第5位:精神看護学・老年看護学・在宅・地域

過去の分析では、「精神看護学」は母性に次ぐ出題比率を示しており、老年看護・在宅・地域と合わせて「高齢社会・多様な生き方・地域包括ケア」を反映した領域として重要度が高まっています。令和5年版出題基準でも、「老年期の身体的・認知的・心理社会的変化」「認知症」「うつ・統合失調症・依存症」「地域・在宅療養者と家族の特徴」「多職種連携・地域包括ケアシステム」が詳しく整理され、看護師として必須の視点として位置付けられています。

ここ数年では、認知症高齢者のBPSDへの対応、在宅での医療的ケア児・認知症高齢者・難病患者の看護、地域包括支援センターや多職種チームとの連携といったテーマが状況設定問題で取り上げられています。第115回も同様に、「地域・在宅」「老年」「精神」を組み合わせた複合的な事例が多くなると考えられます。

頻出5分野で差がつく「3つの落とし穴」

頻出分野が分かっても、「出題数が多い=自動的に点が取れる」わけではありません。過去10年の傾向や大手対策サイトの分析から見える「よくある落とし穴」は、主に次の3つです。

落とし穴1:「知識量」はあっても「優先順位」が判断できない

新出題基準では、「看護の統合と実践」の領域で、長文の状況設定問題を通じた統合的判断が重視されています。ここ数回の試験では、文章量・情報量が増え、「検査データ・治療計画・家族背景・生活歴」をまとめて提示した上で、「今この瞬間に優先すべき看護は何か」を選ぶ問題が増加しました。

このとき、個々の知識(検査値、疾患の特徴、社会制度)は覚えていても、「安全確保」「観察」「報告」「説明」「安静解除」などの優先順位が混乱し、選択肢で迷うパターンが多く見られます。頻出分野ほど「単発知識暗記」になりがちですが、「知識+優先順位判断」を意識して過去問・模試を解くことが不可欠です。

落とし穴2:「制度・統計」を語句丸暗記で終わらせてしまう

社会保障・法律・統計の頻出度は非常に高い一方で、多くの学生が「用語暗記」に終始しがちです。しかし最近の傾向では、社会保障制度そのものの名称よりも「どの制度を使うべきか」「どの機関につなぐべきか」を事例から判断させる問題や、統計用語そのものよりも「指標の意味を踏まえた読み取り」「保健計画への活用」を問う問題が増えています。

つまり、「言葉は覚えているけれど、実際の活用場面がイメージできない」状態だと、状況設定問題で点が伸びにくくなります。制度や統計は、具体的なケースとセットで理解することが重要です。

落とし穴3:「母性・小児・精神・老年」を“周辺分野”だと誤解する

成人・基礎に比べて、「母性・小児・精神・老年」は「苦手だけど後回し」「点数のオマケ」という誤解を受けがちです。しかし、過去のデータでは、母性・精神は一般・状況設定を含めた総合得点で上位に入っており、「落とせない主要科目」と言えます。

さらに、老年・在宅・地域は、出題基準の改定を通して「横断的なテーマ(どの領域にも関わる)」として扱われており、事例問題の多くに高齢者・在宅療養者が登場します。成人・基礎ばかりに時間をかけていると、全体の得点バランスが崩れやすくなるため、頻出5分野をバランス良く学ぶことが大切です。

第115回国試で合格点を確実にする勉強戦略

最後に、頻出カテゴリーベスト5を軸に、「第115回で合格点を確実にするための現実的な戦略」をまとめます。ポイントは「過去問×出題基準×統合的思考」の3つをどう組み合わせるかです。

戦略1:出題基準を“地図”として必ず一度は読む

令和5年版「看護師国家試験出題基準」は、何をどこまで学ぶかを示した公式の地図です。過去問集だけを解いていると、「出題基準では重要だが、まだ出題されていない領域」「名称が変わった・整理された領域」を見落とすリスクがあります。

まずは大項目をざっと眺め、「頻出5分野がどこに位置づけられているか」を確認しましょう。学習が進む中で、「このテーマはどの項目に属するか」を意識しながら過去問を紐づけていくと、「何となく勉強している状態」から「出題基準に沿って埋めている状態」に変えていくことができます。

戦略2:頻出5分野は「過去問70%+新基準30%」のイメージで

多くの分析では、「看護師国家試験の出題の約7割が過去問または類題から構成されている」とされています。一方で、令和5年版出題基準で強調された「感染症・在宅・老年・統合と実践」などは、新しい形での出題が増えています。

そのため、頻出5分野については、「過去問で3〜5周くり返し解きパターンをつかむ」ことを基本にしつつ、公式資料や最新解説で追加された項目(在宅の対象、医療的ケア児、認知症、感染症関連の制度など)を30%のイメージで補っていくと、第115回の傾向にも対応しやすくなります。

戦略3:状況設定問題は「情報整理と優先順位」のトレーニングとして解く

第115回で最も差がつくのは、「看護の統合と実践」を反映した状況設定問題です。長文・多情報の問題では、以下の流れを意識して解く練習をしておきましょう。

  • 患者のプロフィール(年齢・性別・背景・家族)
  • 主訴・現病歴・既往歴・治療内容
  • 検査データ・バイタルサイン・経過
  • 今の看護上の問題
  • この瞬間に最優先すべきこと

このステップを毎回意識して過去問・模試を解くことで、「見落としなく情報を拾うクセ」と「安全を最優先にした優先順位づけ」が鍛えられます。

戦略4:母性・小児・精神・老年・在宅を「共通パターン」で押さえる

頻出5分野のうち、母性・小児・精神・老年・在宅は、「状況設定で繰り返し問われる共通パターン」を押さえることが効率的です。例えば、母性では妊娠・分娩・産褥での異常の早期発見と安全確保、小児では発達段階ごとの特徴と家族への支援、精神では安全確保と傾聴・受容、老年では転倒・誤嚥・脱水・認知症BPSD、在宅では多職種連携と家族支援などが挙げられます。

「よく出る場面+対応の原則」を自分なりにまとめ、過去問の事例と結びつけて反復すると、出題形式が少し変わっても対応しやすくなります。

戦略5:直前期は「頻出5分野+必修40点ライン死守」を最優先に

第115回でも、必修は50問・40点以上(80%)が合格条件となる見込みです。直前期は、必修の頻出領域(基礎看護・解剖生理・疾病の成り立ち・社会保障・安全管理・感染予防)を中心に復習し、「取りこぼしゼロ」を目指しましょう。

一般・状況設定は、頻出5分野の弱点潰しを優先して、「出題数の多い領域で安定して点を取る」ことを意識すると、全体の合格ラインに乗りやすくなります。頻出分野を押さえつつ、自分なりの戦略をもって第115回看護師国家試験に臨んでください。

\ 最新情報をチェック /